
月経異常
月経異常
月経異常とは、通常の月経周期や出血の量、期間に変化がある状態を指します。月経は通常、28日を目安に1ヶ月に1回起こりますが、月経異常があると、周期が短すぎたり長すぎたり、出血が多かったり少なかったり、あるいは月経が来なかったりすることがあります。
月経は女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)によって調節されています。ホルモンのバランスが乱れると、月経周期が不規則になったり、出血の量が変わったりします。ホルモンバランスが乱れる主な原因は以下の通りです。
ストレスや心理的要因
精神的なストレスは、ホルモンの分泌に大きな影響を与えることがあり、月経異常の原因となります。過度のストレスや心理的負担は、自律神経やホルモンバランスを乱すため、月経周期が不規則になったり、月経痛が強くなることがあります。また、急激な体重減少や過食症、拒食症なども心理的ストレスが原因となって月経異常を引き起こすことがあります。
生活習慣の乱れ
不規則な生活習慣や不適切な食事、過度の運動なども月経異常の原因となります
生理痛(月経痛)の原因となる子宮内膜症や骨盤内炎症は悪化すると不妊の原因にもなってしまいます。子宮筋腫や子宮腺筋症も知らずに放っておくと、気づいたときには重度の貧血になっていたり、手術をしなければならない大きさになっていることもあります。
月経困難症は、生理中にひどい痛みや不快感を伴う状態を指します。一般的に、月経痛(生理痛)は月経の初日または二日目に最も強く、腹部の痛みや腰痛がよく見られますが、月経困難症はその痛みが日常生活に支障をきたすほど強いものです。月経困難症は大きく分けて原発性月経困難症と続発性月経困難症の2種類に分類されます。
特定の病気が原因ではなく、思春期から始まり、月経が始まることによってホルモンの変動が子宮収縮を引き起こし、痛みを生じるものです。この場合、痛みは通常、月経の初日から2日目にかけて最も強く、通常、月経が終わると痛みも治まります。ホルモンの一つであるプロスタグランジンが過剰に分泌されることが関与しており、子宮の筋肉が強く収縮することが痛みの原因です。
子宮内膜症や子宮筋腫、骨盤内炎症などの疾患が原因で生じる痛みです。これらの疾患により、月経時に強い痛みや不快感が現れます。この場合、痛みは月経に限らず、月経周期全体にわたって持続的に感じることもあります。
生理痛の治療は、原因となっている病気によって大きく異なります。一般的に行われることの多い治療には、以下のようなものがあります。
診察や検査の結果、病気が原因ではないと確認された場合には、痛みを和らげるための薬物療法が行われることがあります。また、低用量ピルを使用して排卵を抑制し、ホルモンの月経周期に伴う変化を最小限にすることで月経そのものを軽くし、痛みを抑える方法もあります。
また、漢方薬を用いた治療が行われることも多くあります。
子宮筋腫が確認された場合には、筋腫を小さくする薬物療法や、大きさによっては手術で筋腫だけを取り除く場合もあります。小さくて症状がない子宮筋腫は治療の必要はありません。
子宮内膜症は、どの治療法でも再発したりする頻度が高いといわれていたり、卵巣の子宮内膜症性のう胞は長期的にまれではありますが、がん化することが知られており、長期的な経過観察が必要になります。
女性の月経の周期は、個人差はありますが、約1ヶ月のサイクルの繰り返しです。
一般的な月経周期は、25~38日ごとに、周期の変動は6日以内で、持続日数が3~7日のものを指します。この条件のうち1つでも当てはまらないものがある場合を、生理不順、または月経不順と呼びます。月経不順の症状は、
などがあります。
月経周期が長く、39日以上に及ぶ場合は「稀発月経」に分類されます。
徐々に周期が長くなるケースもあれば、突然周期が長くなるケースもあります。
月経周期が短く、24日以下という場合には「頻発月経」と呼ばれます。
周期が24日以下ということで、1ヶ月の間に2回生理になる方もいます。
稀発月経と同様、卵巣の働きの不十分によってホルモンバランスが乱れている可能性が高いと言えます。
月経の期間が長く、8日以上続く場合には「過長月経」と呼ばれます。
脳視床下部、脳下垂体、卵巣のいずれかの期間に問題を抱え、無排卵周期や黄体ホルモンの分泌不十分などが起こっている可能性があります。
月経の期間が短く、2日以内に終わってしまう場合には「過短月経」と呼ばれます。
「過少月経」という経血量が異常に少ない状態を併発しているケースがよく見られます。
原因としては、女性ホルモンの分泌量が少ないために起こる子宮内膜の厚み不足、子宮の発育不全などが疑われます。
女性の場合、35歳前後より、徐々に卵巣の機能が低下していきます。
更年期前(30代後半以降)に月経周期の乱れや経血量の減少が見られれば、閉経に向けた身体の変化がすでに始まっている可能性があります。
月経前症候群は、月経の前になると決まって不快な症状が現れ、身体的・精神的に日常生活にまで支障をきたすことをいいます。個人差はありますが月経前、3〜10日前くらいから症状が現れ、月経が始まるとともに軽くなり消失するのが特徴です。
仕事の負担を減らしたり生活を改善しても症状が軽快しなければ、薬による治療をおこないます。
排卵が起こり、女性ホルモンの変動があることがそもそも原因なので、排卵を止め女性ホルモンの変動をなくすことで症状が改善します。
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